オステオパシーの説明
~ここでは出来るだけ分かりやすく、アーネストでのオステオパシーを説明します。~
■オステオパシーは身体を1つの統合体と考えています。
身体の全ての器官、組織は、機能的にも構造的にもお互い繋がり合い、助け合っています。
この、身体を(主に構造的に繋げて)1つの統合体にしているのが「膜」といううものです。
■ 膜
身体の外側は皮膚(外皮)で全身覆われ、頭の先から足の先まで繋がっています。
同じように身体の中身も全て『膜』に包まれ、『膜』で繋がっています。
膜で全身繋がっていますので、例えば、足の骨の骨膜は、肩や首の筋肉とも繋がっていますし、当然、頭の血管にも繋がっていますから肩や首の痛み、頭痛やふらつきが過去の足の骨折が原因かもしれないと考えることが出来るのです。
膜の説明
有名なところからいきますと横隔膜、筋膜、骨膜、クモ膜、硬膜・・・などです。
これら膜は筋肉、骨、内臓、脊髄、血管、神経線維など身体の全ての内容物をピッタリ包み込み、またお互いに繋がり合っています。(身体の内容物全て、ラップを切らずに上手いこと包んでいる感じです。)
骨を包めば骨膜、筋肉を包めば筋膜、といった具合に、包むものや場所によって名前が変わるだけで、これらは連続性のある一枚の膜です。
★膜の仕事は各内容物の支持固定や血管、リンパ管、神経などの通り道、呼吸や循環の一役も担っています。
ですからタオルの端を引っ張ると、片方の端が引っ張られるように・・・
広げたタオルの中央を摘んで捻れば、他が引っ張られるように・・・
もちろんこんな平面で単純ではないのですが・・・
多くの痛みに代表される症状は、原因部分(例えば昔やった虫垂炎の手術痕)が膜を引っ張り、その牽引力や捻れが行き着いたところに出ます。
言い換えると、原因部分が膜を引っ張り、この牽引力や捻れが対処しきれず(中和しきれず)、行き着いたところに症状が出ると言うことです。
ですから、実際に治療するのはこの原因部分となります。
原因部分は内臓、足や背骨や骨盤の関節、過去の手術や骨折をした部分などが多いです。
では何故、関節や内臓などが、原因部分となってしまうのでしょう?
■何故、原因部分になったのか・・・その原因=(人の身体を壊すもの)
①生活習慣
●食生活・・・大食い 早食い 就寝前食事 偏食 化学添加物 牛乳(乳製品) 動物性脂肪蛋白過多 糖類(炭水化物)過多 食べ合わせ 精製食品
●重金属・・・アルミ鍋
●睡眠・・・不足
●履物・・・ハイヒールなど機能性の悪い靴 足に合ってない靴
●石油製剤 化学物質 ・・・シャンプー 洗剤 髪染め 安易に服用する薬 化粧品 漂白ナプキン
②外傷
●けが・・・転倒、交通事故による骨折 打撲 捻挫 ムチウチなど
③手術
④過度で長期のストレス
⑤環境
●浮遊化学物質・・・化学物質+花粉や黄砂
⑥心(感情)
※当然、①以外は仕方のないことですし、実際、上記(①~⑥)のものをしたからといってちょっと位はどうってことないです。
が何年も、あるいは何十年も続けていると身体に負担がかかるのは間違いないです。
当然個人差もありますし、一概には言えませんが、加齢による体力の低下と、度重なる上記(①~⑥)との複合が原因部分の原因になる事が多いようです。
~実際にどこに問題があるか全身を評価する時や、治療の時もこの膜を使います。
■ 実際の診断
患者さんの頭や足から膜を通して全身を診ます。
※オステオパシーの実践者は訓練により皮膚の上から膜を通して原因部分(膜の滑りが悪い部分)をピンポイントで探す事が出来ます。
そこは流れが悪く、重く滞った風に感じます。
症状を出してる原因を取り除くためにどこを治療するか、全身のバランスを正常にするためにどこを治療するか、を膜を通して診ていきます。
■ 実際の治療
診断で見つけた治療箇所を治療していきます。
実際の治療手技は、主に患者さんにとっては手を当てているだけのように思われるような手技や、あるいは、弱い力で関節を牽引するような手技が多いです。
どの手技も常に膜を感じながらやります。
いずれにしろほとんどの場合、痛みや不快感はありません。
ただ、強いマッサージや骨をポキポキ鳴らすような強刺激を求められる方は物足りなく感じられるかもしれません。
■ 治療中、施術者はどんな風に感じているのか?「気」とかですか・・・?
・・とよく聞かれます。
気は出してません。一般の方には感じれない、訓練を積まないと分らない感覚なのですが、あえて施術者の主観的な表現で単純に言いますと
原因部分(膜の動きが悪いところ)は、正常になるように自発的に戻ろうとしています。(←でも出来ずに辛そうにしている感覚が伝わってきます。)
そこを外から手助けすることで、堅結びがゆっくりほどけていく感覚・・・
その堅結びに影響を受けていた周りの組織もストレスなく自由に動けるようになっていく。そんな感覚です。